心理学を子育てに活かす時代
人の悩みのほとんどは「人間関係の悩み」と言われるほど、人間関係は私たちの日々の幸福度に影響しています。そして、その人間関係の基礎は親子関係の中で育まれます。それは一人の人間を育む、土壌のようなもの。その土壌の栄養を吸収しながら、子供は育っていきます。それなら、できるだけ栄養が豊富で、その子らしさが満開になる土壌を用意してあげたいと思いませんか?
とはいえ、私たちは「親になる練習」をしたことがありません。子どもを育てる土壌の作り方を習ったこともありません。子供の年齢と、親としての年数は一緒。何がいい土壌なのか…それが分かる頃には、子育ては終了しているなんてこともよくあります。
近年、心理学のノウハウを子育てに取り入れていくことで、より良い親子関係を育む「ペアレントトレーニング」が注目されてきています。親が、子供のとの関わり方や、子育てのスキルを学ぶことで、より良い子育てをしていこうというものです。
ペアレントトレーニングは主に、発達障害を持っていたり、不登校だったり、学校で何らかの問題を抱えているお子さんの親を対象にしていることがほとんどで、健常なお子さんの親を対象にしたものはあまりありません。しかし、このスキルはもっと多くの親に知ってもらいたいものです。学ぶことによって、どんなお母さんも子育てがもっとラクに、楽しくなるのです。